東京人の夏富士登山 2019

夏富士登山 体験記

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頭を雲の上に出す富士山

富士吉田市の浅間神社から予定通りに富士登山していたが、空一面に白い雲が立ち込め、天気が良くない。「今回は五合目までにしとくか」などと諦めの境地でのんびりと登山を続けていたところ、「頂上は雲一つない晴天でしたよ」と下山者の話。そういえば、以前、頂上のお鉢めぐりをしていた時、眼下に白く眩しい雲が立ち込めて下界が全く見えなかった事があったが、その時もし逆に下界から空を見たら、富士山頂は全く見えない曇天に見えたでしょう。頂上でのご来光目的の富士登山ならば、曇天で諦めるべきでもなさそうです。

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真夜中登山は貴重な体験だが風景が見えない

一般的な山では本来、日が暮れた後には危なくて出歩かないものです。しかし、夏山シーズンの富士山では、今や、当たり前のように真夜中登山がなされています。これは日の出を頂上などの上方で見ようというのと、出来るだけ体力的・体調的に無理なく登れるようにといった意図からですが、自分以外にもたくさんの人が夜間の登山をすることもあり、夜間登山は富士登山で体験したいものの一つです。

しかし、真夜中なので当然、風景を楽しむことはできません。風景を楽しむ為には日中の登山が必要なわけで、この点一つをとっても富士山が一度の体験で全てを見知ることが到底できないことがわかります。特に、御来光などは天候によっては必ずしも見られるものではないわけで、初めての富士登山は実はこれから体験する数回の富士登山のうちの一回と思うといろいろと調度よいのではなかろうか。

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冷たいビールが残る訳

山頂に着いた時の祝杯にと持ってきたビールが飲まずに残って持ち帰ることがあると思いますが、これはどうしてかというと、①寒い、②体調不良になるからです。

①は、昼間登頂の予定ならばいざしらず、ご来光目的の夜間登山の場合は完全装備でもガタガタと体が震える気温で、いかにして体温維持するかと考える中、わざわざ冷たいビールは飲みません。そう思うと、山頂での祝杯は熱燗日本酒が向いてることになりますが、②の件もあるので、私は今後富士登山にアルコールは持参しないと思います。②はたぶん標高差からくる気圧変化が原因の体調異変で、頭痛を経験しました。暖かい気温になっても、頭痛の上でアルコールを飲もうとは思わないでしょう。

どうせ持ち帰るならば最初から持参はやめておきます。ちなみに、山小屋でアルコールは販売されています。

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下山者は大変に疲れている

五合目と六合目の間で下山してきた外国人と遭遇。「こんにちは~」と挨拶すると笑顔で返してきてくれた。そのまますれ違うのもナニかと二言三言話したところ、どうも彼の登山は、麓の富士吉田浅間神社から山頂まで徒歩で登り下りしてきたらしい。彼も 「tired(疲れた)」 と言っていた。山頂の天気やご来光の見え具合を聞いたところ、気持ちよく受け答えしてくれた。

その後、私も登頂し、同じ道を通って下山したのですが、彼と会った場所でこのことを思い出して悟りました。彼はこの疲れの中、初対面の私などに丁寧に応じてくれたんだなあと。

下山者に話を聞くにしても、そう多くの手間をとらせてもいけません。それと、初対面なのに何故か挨拶してくる団体さんがありますが、「人に会ったら挨拶しよう」な教えは良いとは思いますが、相手やその状態を見てすべきかと。特に、団体さんから挨拶されると、返すのが大変なんです。

疲労困憊している下山者に“余裕の挨拶”をしてはいけないと思うのです。

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いっぱい人いるんだから行けばなんとかなるよ?

山頂で年配のご夫婦との出会い。ところがこのご夫婦、ほぼ手ブラ。服装もさほど装備なし。時刻は日の出まで数時間はある午前0時前。付近にはまだほとんど人がおらず、登りを終えた体は急速に冷え始めた為、お湯を沸かして3人でインスタントスープを飲みながら頂上の山小屋はこの時刻まず入れてもらないこと、ご夫婦の装備では日の出までの数時間を山頂で過ごすのは大変なことなど説明。すぐに最寄の山小屋まで降りることを勧めた。旦那さんから、私は日の出までどうするのか?と聞かれたので、私には装備があるからと答えると、自分らも入れてもらえないかと言われたが、一人分なのでとお断りした。

五合目まで車で来れるとはいえ、山頂までの五合は決して楽なものでもないんです。その道程を苦労して持ち運んできたのです。また、持ち物はできるだけ軽く最低限にしたいわけで、余裕はほどんどありません。

他人を頼ると、頼られた人は迷惑です。

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ノックアウト

八合目だったかの山小屋の直前の岩場でとうとう力尽きて動けなくなったおばちゃんとそのグループに遭遇。一度は通り過ぎてすぐ上の山小屋まで行ったものの、若者の姿なし。他にできる人が見当たらなかったため、(当時は“若者”だったので)荷物を置いて軽身でおばちゃんの元に戻る。なんとかそこまで登ってきたものの、もう体が言うことを聞かない模様。怪我もなく意識もハッキリしているが歩く筋肉がもう精魂尽きたといった感じ。背負ってしがみついてもらい、荷物を置いた山小屋まで運ぶ。

思いつきで富士登山?にはこういう結果もあるようです。そういう意味では、ピクニックとはレベルが違うと言えます。

常に自分の体と相談しながら、ダメだと思ったらそこまでに。引き返す判断も勇気が要るもので、その英断は解る人にはわかります。それに、競争じゃないし、山は逃げないとも言われます。 まあ、グループで来ると自分だけってわけにもいかなくなるんですがね。

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