東京人の夏富士登山 2019

山小屋の話

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正直、山小屋ではあまり眠れない

初めて富士登山をした90年代初頭の話です。富士登山地図のガイドを参考に八合目のある山小屋で仮眠しようと入ったものの、その現実は想定外のものだった。まず、居る場所が無い。リビングは食事でもするならともかく、登山の疲れを癒しながら雑談でもしている場所が無い。何もせずにボーっとしてるとベッドへ案内されます。ではベッドではどういうことになるかというと、端から一人ずつ互い違いに寝かされていきます。あの時は初めてのことだったので、それが本気なのか冗談なのか一瞬わかりませんでした。結果、自分の顔の左右に両隣の人の足が位置することに。

互い違いにベッドに寝かされる

上図の通り、ギュウギュウ詰めなので寝返りは打てません。更に、一度でもベッドから出たりすると、自分のスペースが無くなりかねません。更に、ベッドはリビングの隣にあり、到着する登山客が後から後から到着の喜びを歓声にするため、とてもではありませんが寝付けませんでした。窮屈で煩くて寝られないのです。また、小屋の従業員は連日の勤務に疲れ果てているようでこれを注意しません。小屋の構造を知っているなら明らかにマズイとわかるであろうこのことを注意しない彼等の精神状態もまた異常と映りました。結局、夜の午後10時という、山頂へと出発するにはちょっと早い時刻ながら出て行きました。一泊8000円。

以来、山小屋を頼らない登山をしています。

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鼾(いびき)

これも曲者です。宿では男女別の相部屋になると思いますが、どこの誰とも知らない初対面の人と同室すると思いもよらぬことが起きます。その一つが(いびき)。

凄まじい鼾をかく人がいます。しかも、とても多いのです。先に寝入っても真夜中に起こされます。一度起こされると再度寝付くのは難しいです。凄まじいです。この世のものとは思えません。どうやったらそこまで大きな音が出せるの?といった感じ。しかも、吸う息・吐く息の往復です。

一度起きたらその後は寝付けません。一時的に静かになってウトウトしても、また鼾が再開された瞬間に意識が戻ってしまうんです。一方、そんなこととはつゆ知らず、本人はグッスリ寝ています。たぶん、肩を叩いて起こしても、凄まじい鼾かいてて眠れない旨伝えても、自分は鼾などかいていないよとなるんでしょう。

耳に栓するしかないでしょうね。相部屋利用の難点です。

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頂上にある開店前の山小屋をあてにしてはいけない

頂上についても、日の出までまだ数時間あったりします。夏山シーズンとはいえ、真夜中の富士山頂は真冬の寒さであり、日の出まで数時間あるとなるとどこかで風くらいは避けて過ごせないかと誰もが考えるでしょう。しかし頂上の山小屋は閉め切ってあり、開店時刻までは中へは入ることは勿論、お店を利用することもできません。

なぜそうなのかは分かりませんが、おそらく24時間、誰かしらやってきては戸を叩くからでしょう。それにいちいち対応し、善意で場所を提供したりすればそのうちそれをあてにした登山計画を立てる人が出てきたり、増えていくんじゃないでしょうか?そうなったら頂上の小屋は事実上24時間営業になってしまいます。

頂上の山小屋は午前3時半の開店時刻までは絶対に開きません。よって、到着から日の出までを頂上で過ごす為の準備は全て登山者側でバッチリ準備していく必要があります。かなり寒いです。ガタガタと震えます。抜かりない寒中防寒保温対策の装備を。早目に頂上に到着したものの、寒さに耐えられずに30分ほどで下山していく人も多いはずです。当然、頂上でのご来光は諦めることになります。

尚、お盆期間中の繁忙期は山頂付近の登山道が渋滞を起こし日の出までに頂上に到着できない事態が多発するので、この期間に日の出を頂上で見る場合は(日の出前に登頂する必要があるので)山頂で数時間待つことになるのは確実です。

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山小屋も断ることはある

その昔の山小屋というのはどんな山小屋でもたいていは予約無しでも宿泊を受け入れてくれたんだそうで、部屋が満員でも廊下を使ってでも収容してくれたそうです。なぜなら、拒否された登山者は下山するしかなく、下山するとなると時や人によっては道に迷ったり、体力が続かなかったら生死に関わるからです。ところがある年の富士登山では宿泊拒否を目の当たりにしました。なんでも、団体さんが入る予定があり、もはや一人も受けられないとのこと。山小屋が宿泊を拒否することがあるのだと知った瞬間でした。

宿泊予約をしないなら日中登下山にするか、それなりの装備を。
ピンチで山小屋を拒否されたら下山する以外にないし、雨具やライトが無い場合は、全身ずぶ濡れになって手探りでゴツゴツした登山道かジグザグの下山道を下る事になるでしょう。しかも、数時間の下山旅です。

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